家族・組織の「問題の本質」を解き明かす!家族システム論セミナー
不登校・暴力・依存症等の家族の問題からパワハラ・メンタルヘルス問題・モンスター社員等の組織の問題まで活用できるスキルを学ぶ、心理職向けセミナーです。
お知らせ
家族システム論とは?
家族システム論とは、「個人の問題」とされていることを、「個人に関わるメンバーの相互作用で起きる問題」と捉えます。
「家族のメンバーひとりひとりがお互いに影響を与えあう一つのシステム」として考え、家族のメンバーに起きる問題を、「家族のシステムの病理」と捉えます。
例えば、子どもが不登校になった場合は子ども個人の問題としては捉えません。「家族の問題により、子どもが家族を代表して問題行動を起こしている」という捉え方をします。
つまり、親が子どもを変えようとしても問題は解決しません。家族の問題として向き合い、家族が変わっていかないといけないのです。
家族システム論の基本的な考え方については、セミナー動画の一部を公開しておりますので、ぜひ視聴してみてください。
傾聴スキルを身に着けただけではカウンセリングはできません!
心理の仕事に興味があって、〇〇カウンセラーの資格を取りました。私自身が子どもの頃から辛いことが多かったので、少しでも人の役に立てるならと思ったことがきっかけです。
それでこの前、知人の紹介で初めて電話相談の仕事をしてみました。そこで「会社で理不尽な目に遭っていて、仕事をやめるべきか悩んでいる」「どの会社にいっても、上司や同僚から軽く扱われてしまう原因が知りたい」という男性の相談を受けました。
講座で習った通りに一生懸命に気持ちに寄り添って傾聴しました。自分としてはそれなりに話を聞けたと思ったんですが、「ただ話を聞いてもらっただけで意味がなかった」と不快そうに言われてしまいました。
せっかくカウンセリングの勉強をしてスキルを身に着けたはずなのに、うまくいかない。
相槌を打って、確認して、要約して、共感して…。ロールプレイも何度もやった。
クライエントの気持ちが少しでも整理できるように、一生懸命に傾聴した。
それなのに、「意味がない」と言われてしまった…。
あなたもこんな経験はありませんか?
カウンセリングの講座で教えてくれる傾聴スキルは、言うまでもなくカウンセラーとして身に着けておくべき、とても重要な技術です。ただし、「それだけでカウンセリングをしてもうまくいかない」というのが私の考えです。
なぜなら、カウンセリングに申し込むクライエントの大半が「話を聞いてほしい」のではなく「解決を求めている」からです。
このような問題で苦しんでいる人がカウンセリングに申し込むのは、とにかく痛みが強いからです。
とても苦しく、辛くて仕方がない。なんとか今の苦しみから抜け出したい。
だからこそ、解決の糸口になる方法はないか?なにかないか?
こう思って、戸惑いの中、勇気を出してカウンセリングに申し込みます。
つまり、今のこの強い痛みを取り除いてもらえるような、解決の希望が持てるような効果をカウンセリングに求めているのです。
しっかりと傾聴をすることで、クライアントが自分で気づきを得て「カウンセリングを受けて良かったです!」と満足してくれるケースもあるでしょう。
ただし、傾聴だけでは解決できない複雑な問題は山ほどあります。
「子どもがゲームをやめない」という問題は、なぜ起きているのか?
なぜ母親の電話を切ることができないのか?
人の顔色が気になってしまうのはなぜなのか?
このような問題の本質にたどり着くことは、傾聴だけでは難しいです。
カウンセラーが本人を取り巻く環境を十分に理解し、問題の本質を明らかにしていく。
「だから子どもはゲームをやめないんですね。子どもを変えようとするんじゃなくて、私たち夫婦が変わらないといけないんですね」
「がんばって復職しようとしていましたけど、なかなか復職できないことにはちゃんと意味があったんですね。目から鱗で、納得しました」
このように、「今すぐに痛みを取り除くこと」を求めていたクライエントが、問題を客観的に理解して解決の糸口をつかむ。
だからこそ、「勇気を出してカウンセリングに申し込んで良かった」「一人で抱え込んでいた時間がもったいなかった」と思ってもらえます。
その中で信頼関係が築けていくと、「話を聞いてほしい」という目的でカウンセリングに来てくれるようにもなります。
あなたが身に着けた傾聴のスキルは、家族システム論を学ぶことでもっともっと活かせるようになるのです。
家族システム論を学ぶことで得られるもの。
- クライエントに起きている問題を広い視野で評価することができる。
→ 傾聴だけのカウンセリングから脱却し、具体的な助言ができるカウンセラーになる。 - クライエントが気づいていない問題の本質にたどり着くことができる。
→ 「自分では絶対に気づきませんでした!相談して良かったです」と言ってもらえる。 - クライエントとアセスメントを共有しやすく課題や目標の共有がしやすい。
→ カウンセリングを継続するモチベーションにつながる。 - 組織のアセスメントにも活用できるため産業の分野でも活躍することができる。
→ 専門性の幅や深みが大幅にアップする。
EAPなどの産業分野でも活用できます!
家族システム論は、家族問題に活用する家族療法という認識が強いかと思いますが、私は家族システム論をそのまま組織に当てはめて活用しています。
依存症のクリニックで勤務していた際に家族システム論を学び、EAP機関で企業の相談を受ける中で、「組織で起きている問題は、家族問題とほぼ同じ構造で説明できる」と気づきました。
そのため、このセミナーは組織を家族に見立ててアセスメントする方法を学ぶことができる、唯一無二の内容となっています。
EAPなどの産業分野で働いている方、また産業分野で働きたい方には、特に強く受講をお勧めしたいです。
以下、家族システム論を切り口に組織の問題を解説したブログ記事を紹介します。
セミナー内容
1.家族システム論とは何か
2.バウンダリー(境界線)を切り口にした関係性の理解
3.機能不全家族の理解
4.機能不全組織の理解
5.事例から学ぶ!家族システム論
※講義時間 200分
プログラムの詳細を表示
1.家族システム論とは何か
- 家族システム論とは
- 不登校を「子ども個人の問題」として捉えてはいけない理由
- システムの機能を評価するポイント
- 風通しの良い機能的なシステムに欠かせない「3つの機能」とは
2.バウンダリー(境界線)を切り口にした関係性の理解
- バウンダリー(境界線)とは何か
- 相手をコントロールする「支配・被支配の関係」
- 相手に必要とされている状況を作り出す「共依存の関係」
- 「境界線を踏み越えたコミュニケーション」と「境界線を守るコミュニケーション」
- 良かれと思った行動で相手の力を奪ってしまう「イネイブリング」
- 「今、困っている人」=「この問題で本当に困るべき人」になっているか?
- 相手に興味を示さない「無関心」
3.機能不全家族の理解
- 柔軟な家族システムと機能不全の家族システム
- 子どもが自立しやすい親子のコミュニケーション
- 子どもの自立を阻害する親子のコミュニケーション
- 親と子の役割の逆転現象とは
- 機能不全家族で育つ子どもに生じる影響と問題
- 暴力が連鎖する人間関係の構造
4.機能不全組織の理解
- 社員の自立を阻害する管理職のコミュニケーション
- 上司と部下の役割の逆転現象とは
- 暴力的な言動で支配を受ける社員に生じる影響とは
- 派閥形成や一斉退職が起きやすい職場のシステム
- 職場の世代間連鎖とは
- モンスター社員はどのようにして誕生するのか
5.事例から学ぶ!家族システム論
- 事例①いくら注意しても子どもがゲームをやめません。
- 事例②子どもにキレて怒鳴ってしまいます。
- 事例③何を言っても指示に従わない社員がいます。
- 事例④転職してから原因不明の体調不良で出勤できません。
- 事例⑤加重労働がひどくて退職するか悩んでいます。
講師
AIDERS 代表 山﨑 正徳
(公認心理師・精神保健福祉士)
講師は、これまでに延べ3000人以上の対人援助職への研修・講演を行っています。
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受講料金
11,000円(税込) ※講義時間 200分